近年、マッチングアプリを利用する際に「えん」という表現を目にすることが増えており、この言葉の意味について理解しておくことは、安全にアプリを利用するために重要です。
マッチングアプリの「えん」の意味とは
マッチングアプリにおける「えん」とは、援助交際の「援」を「円」として表現した隠語です。
本来、援助交際とは金銭などを対価に性的な関係を持つことを意味し、これは法的にも社会的にも問題となる行為です。 しかし、直接的な表現を避けるため、「援」を「円」として表記し、さらにひらがなで「えん」と書かれることが多くなっています。
「えん」の意味は、一般的に以下のような内容を示唆しています:
- 金銭と引き換えに身体の関係を持つこと
- 援助交際を意味する隠語
- サポート(支援)を意味する場合もある
ただし、パパ活との違いも理解しておく必要があります。パパ活は「食事デートへの対価としてお手当を渡す」関係性であり、必ずしも身体の関係を前提としない点で援助交際とは異なります。
マッチングアプリの「えん」に関連する用語
マッチングアプリでは「えん」以外にも様々な隠語が使用されています。これらの用語を理解することで、不適切な誘いを避けることができます。
援助交際に関連する隠語
- 円:援助交際の隠語
- サポ:サポート(援助交際)の略
- ○:円を記号で表現
- 割り切り:金銭目的の関係
- 大人の関係:身体の関係を意味する隠語
金額に関する隠語
- ホ別3:ホテル代別で3万円
- ゆきち5:5万円(一万円札の肖像が福沢諭吉であることから)
- 20k:2万円(kは1000を意味)
- いちご(苺):1万5千円
これらの用語が使われた場合、違法行為への誘いである可能性が高いため、すぐにやり取りを中断し、アプリの運営に通報することが重要です。
マッチングアプリで援助交際はしてもいいの?
結論から言うと、マッチングアプリで援助交際を行うことは違法であり、絶対に避けるべき行為です。
法的な問題
援助交際は以下の法律に違反する可能性があります:
-
- 児童買春・児童ポルノ禁止法違反
- 18歳未満の相手と援助交際をした場合
- 罰則:5年以下の懲役または300万円以下の罰金
- 児童買春・児童ポルノ禁止法違反
- 青少年健全育成条例違反(淫行条例)
- 各都道府県が制定している条例
- 金銭授受がなくても18歳未満との性行為は処罰対象
- 罰則:2年以下の懲役または100万円以下の罰金(東京都の場合)
- 売春防止法違反
- 18歳以上でも売春の勧誘行為は処罰対象
- 売春行為自体は罰則がないが、周辺行為は処罰される
マッチングアプリの利用規約違反
主要なマッチングアプリでは、利用規約で援助交際を明確に禁止しています:
- Omiai: 「性的な行為を含まなくとも、恋愛感情や性的な欲求を利用した援助交際や金銭や使役を求める行為」を禁止
- その他のアプリ: 金銭のやり取りを目的とした出会いや性的満足を目的とした利用を禁止
規約違反が発覚した場合、アカウントの強制退会や利用停止などの処分を受けることになります。
マッチングアプリを援助交際目的で利用する際の注意点
援助交際目的でマッチングアプリを利用することは違法行為ですが、このような誘いに遭遇する可能性があるため、以下の注意点を理解しておくことが重要です。これから3つの主な注意点を説明します。
注意点①:法的リスクの理解
- 未成年者との援助交際のリスク
- 相手が18歳未満の場合、児童買春罪が成立します。
- 年齢詐称があっても「知らなかった」では済まない場合があります。
- 逮捕・起訴のリスクが非常に高いです。
- 成人との場合でも
- 売春防止法違反となる可能性があります。
- 勧誘行為自体が処罰対象です。
- 社会的制裁を受けるリスクがあります。
注意点②:アプリ運営による監視体制
- 監視内容
- プロフィールの厳正なチェック
- メッセージ内容の監視
- 不審なユーザーの特定と排除
- AIと人的監視の組み合わせ
- 処分内容
- 警告
- アカウント停止
- 強制退会
- 他の利用者への注意喚起表示
注意点③:個人情報漏洩のリスク
- 個人情報の悪用
- 相手による脅迫や恐喝
- 個人情報の拡散
- 勤務先や家族への連絡
- デジタル証拠の残存
- メッセージのスクリーンショット
- 金銭のやり取りの記録
- 後々の証拠として利用される可能性
- トラブル時の対処困難
- 違法行為のため警察に相談しにくい
- 相談機関の利用が制限される
- 二次被害のリスク
遊びたい人が多いマッチングアプリ
健全な出会いを求める際に、カジュアルな関係や遊び相手を探せるアプリも存在します。これから代表的な3種類について説明します。ただし、これらのアプリでも違法行為は禁止されており、適切な利用が求められます。
①Tinder
- 基本情報
- 会員数:推定1,900万人(日本国内)
- 年齢層:18歳~30代前半が中心
- 料金:基本無料、有料プラン1,200円~4,300円/月
- 特徴
- 男女ともに基本無料で利用可能
- カジュアルな出会いを求めるユーザーが多い
- 外国人ユーザーも多数利用
- スワイプ機能で直感的な操作
Tinderは気軽な出会いを求めるユーザーが多く、恋活よりも友達作りや遊び相手探しに適しています。ただし、運営会社による監視体制は整備されており、不適切な利用は処罰されます。
②タップル
- 基本情報
- 会員数:2,000万人
- 年齢層:20代が66%を占める
- 料金:男性3,700円/月、女性無料
- 特徴
- 「おでかけ」機能で24時間以内に出会える
- スワイプ形式でマッチングしやすい
- デート相手を気軽に探せる
- 20代のユーザーが中心
タップルは「まずは会ってみたい」というユーザーに適しており、長期的な関係よりも気軽なデートを楽しみたい人に人気です。24時間365日の監視体制により、安全性も確保されています。
③出会い系アプリ
- YYC
- 会員数:1,900万人
- 年齢層:20代~40代
- 料金:ポイント制(1ポイント約1.1円)
- 特徴:カジュアルな出会いに特化、ライブ配信機能あり
- ワクワクメール
- 会員数:1,200万人
- 年齢層:20代~30代が中心
- 料金:ポイント制
- 特徴:20年以上の運営実績、様々な出会いの方法
これらの出会い系アプリは、より自由度の高い出会いを提供していますが、利用規約では違法行為を明確に禁止しており、24時間365日の監視体制が整備されています。
まとめ
マッチングアプリにおける「えん」は援助交際を意味する隠語であり、このような行為は法的にも社会的にも重大な問題となります。18歳未満との援助交際は児童買春罪、18歳以上でも売春防止法違反となる可能性があり、最大5年以下の懲役や300万円以下の罰金が科せられます。
現在のマッチングアプリでは、利用規約で援助交際を明確に禁止し、24時間365日の監視体制により不適切な利用を取り締まっています。違反が発覚した場合は、アカウント停止や強制退会などの処分を受けることになります。
健全な出会いを求める場合は、Tinder、タップル、YYCなどの適切なアプリを利用し、それぞれの利用規約を遵守することが重要です。これらのアプリでも違法行為は禁止されており、安全対策が講じられています。
マッチングアプリを利用する際は、「えん」などの隠語に注意し、不適切な誘いがあった場合はすぐに運営に通報することで、安全で健全な出会いを楽しむことができます。真剣な恋活・婚活から気軽な友達作りまで、目的に応じた適切なアプリ選択と利用方法の遵守により、素敵な出会いを見つけることが可能です。
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