マッチングアプリ「Tinder」を利用していると、様々な広告が表示されることがあります。特に無料会員の場合、アプリ内で頻繁に表示される広告がユーザー体験を妨げ、「うざい」と感じる方も多いでしょう。実は有料会員であっても、初期設定のままだと広告が表示されることをご存じでしょうか。
本記事では、Tinderの広告が表示される仕組みと、効果的な対処法について最新情報をもとに詳しく解説します。2025年5月時点での最新の対処法を知り、ストレスなくTinderを利用しましょう。
Tinderの広告とは?
Tinderは世界最大級のマッチングアプリとして知られており、2012年にアメリカで誕生し、2015年頃から日本市場でもシェアを伸ばしてきました。特に若い世代を中心に利用されており、その収益モデルの一つが広告収入です。
Tinderアプリ内では主に4種類の広告形式が使用されています。
- バナー広告:画面の上部や下部に表示される横長の広告
- インタースティシャル広告:全画面表示される広告
- リワード広告:動画視聴によって特典が得られる広告
- ネイティブ広告:フィード内に自然に溶け込む広告
これらの広告は、Tinderが独自の広告プラットフォームをGoogleやFacebookと提携して運営しているため、ユーザーの行動履歴や嗜好に合わせて表示されることがあります。例えば、YouTubeなどの他のプラットフォームでもTinderの広告が表示されることがあるのはこのためです。
Tinderの広告が「うざい」と感じられる主な理由としては、スワイプ操作の邪魔になる点、プロフィール閲覧時の集中力を削がれる点、そして広告の頻度が高い点などが挙げられます。特に無料会員の場合、マッチングのためのライク(Like)数にも12時間で120回という上限があるため、限られた操作機会の中で広告に時間を取られることにストレスを感じるユーザーも少なくありません。
Tinderの広告がうざいときの対処法
Tinderの広告に悩まされているなら、いくつかの効果的な対処法があります。どの方法が最適かは、予算や技術的な要件によって異なります。ここでは主に3つの対処法を詳しく説明します。
1. 有料会員(Tinder Plus/Gold/Platinum)になる
最も確実な広告対策は、Tinderの有料プランに加入することです。Tinderの有料会員になると、以下のような特典があります。
- 広告が非表示になる(設定が必要)
- 無制限にLikeができる
- リワインド機能(誤ってスワイプした相手をやり直せる)
- パスポート機能(世界中の好きな場所を現在地として設定できる)
有料会員になっても初期設定では広告が表示されるため、以下の手順で広告を非表示にする必要があります。
- アプリを起動してトップ画面を表示
- 左上にある人型のボタンをタップ
- ページ下部にある「マイ Tinder Plus」をタップ
- ページ下部にスクロールし「広告を隠す」項目のスイッチをオンにする
- アプリを再起動する
2. 広告ブロッカーを使用する
ブラウザ版のTinderを利用している場合は、広告ブロック拡張機能を利用できます。主な広告ブロッカーとその設定方法は以下の通りです。
Adblock Plusの場合
- ブラウザの右上に表示される赤いAdblock Plusアイコンをクリック
- 「このサイトで有効」を一度クリックすると「このサイトで無効」に切り替わる
- ページを再読み込みする
AdBlockの場合
- ブラウザの右上に表示される赤いストップサインをクリック
- 「このドメインでは不使用」をクリック
- サイトのスライダーを右にドラッグ
- ページを再読み込みする
uBlockの場合
- ブラウザの右上に表示されている「U」の文字が入った赤の停止記号をクリック
- 大きな青い電源ボタンをクリック
- ページを再読み込みする
Ghosteryの場合
- ブラウザのGhosteryアイコンをクリック
- 「ホワイトリスト・サイト」または「信頼サイト」(バージョンにより異なる)をクリック
- 「再読み込み」をクリックして変更を確認する
- ページを再読み込みする
3. プロモーションコードを活用する
Tinderでは定期的にプロモーションコードを発行しており、これを利用することで期間限定で有料機能(広告非表示を含む)を試すことができます。プロモーションコードの使用方法は以下の通りです。
- Tinder.comを開いてログイン
- プロフィールアイコンをタップ
- 下にスクロールし「プロモーションコード」をタップ
- プロモーションコードを入力し「送信する」をタップ
- 画面の指示に従いオファー獲得を完了
これら3つの方法は、それぞれメリットとデメリットがあります。有料会員になる方法は最も確実ですが費用がかかります。広告ブロッカーは無料で利用できますが、ブラウザ版Tinderでしか効果がありません。プロモーションコードは期間限定の対策となります。自分の利用状況に合わせて最適な方法を選びましょう。
広告非表示ツールを使うときの注意点
広告ブロッカーを使用する場合、いくつかの重要な注意点があります。これらのツールは便利である一方、セキュリティリスクを伴う可能性もあるためです。ここでは3つの重要な注意点について詳しく説明します。
注意1:セキュリティリスクを把握する
広告ブロックツールには、セキュリティ上のリスクが潜んでいることがあります。過去には、悪質な隠しスクリプトを組み込んだ広告ブロックツールが報告されており、2,000万人以上が被害を受けたケースもあります。
このような悪質なツールは、表面上は広告をブロックする機能を提供しながら、裏側ではユーザーのWeb閲覧データを抜き取り、さらにはWebブラウザーの遠隔操作までできる状態にするものもあります。2019年4月には「Adblock Plus」のフィルターオプションに脆弱性が発見されるなど、有名なツールでも問題が起きることがあります。
広告ブロックツールを選ぶ際は、信頼性の高いレビューサイトや技術ブログなどで評価や評判を確認し、セキュリティリスクを最小限に抑えることが重要です。また、定期的に最新バージョンにアップデートすることで、既知の脆弱性に対処することができます。
注意2:必要以上のアクセス権限を要求するツールは避ける
広告ブロックツールをインストールする際、多くの場合ツールは端末の情報に対するアクセス権を要求します。その中には「ユーザーの位置情報」や「ブックマーク」、「閲覧したすべてのウェブサイト上のユーザーデータ」などが含まれることがあります。
必要以上のアクセス権限を要求するツールは疑うべきです。理想的には、広告をブロックするために必要最小限のアクセス権限だけを要求するツールを選ぶべきでしょう。不必要なアクセス権を許諾してしまうと、個人情報の漏えいにつながる危険性があります。
インストール時のアクセス権限確認画面をよく読み、なぜそのアクセス権が必要なのか不明な場合は、別のツールを検討することをおすすめします。また、すでにインストールしているツールの権限設定を定期的に見直すことも重要です。
注意3:導入後の挙動を注意深く観察する
広告ブロックツールを導入した後の挙動にも注意が必要です。もし導入後に特定の広告ばかりが表示されるようになった場合、それは悪質なサイトへ誘導しようとするアドウェアの可能性があります。
また、ツールの導入後にブラウザの動作が著しく遅くなったり、不審なポップアップが表示されたりする場合も、ツールに問題がある可能性があります。このような異常を感じたら、すぐにツールをアンインストールすることをおすすめします。
セキュリティ対策ソフトを事前にインストールしておくことで、有事の際に備えることができます。広告ブロックツールとセキュリティソフトを併用することで、より安全にインターネットを利用できるでしょう。
まとめ 運営元が不明なツールは使用しない
Tinderの広告対策として、最も安全で確実な方法は公式の有料会員になることです。有料会員であれば設定から広告を完全に非表示にでき、さらに無制限のLikeなど他の特典も享受できます。
広告ブロッカーを使う場合は、以下のポイントを必ず守りましょう。
- 運営元が明確で信頼できるツールのみを使用する
- 必要以上のアクセス権限を要求するツールは避ける
- 公式ウェブストアからのみダウンロードする
- セキュリティソフトと併用する
- 導入後の挙動に注意し、不審な点があればすぐにアンインストールする
なお、Tinderは2023年9月から「愛は他人と。」というキャンペーンを展開し、従来の恋愛目的だけでなく、友人や仲間との出会いなど多様な関係性を提案するブランディングに力を入れています。米国では結婚の約60%がMatch Group(Tinderの親会社)のアプリからスタートしているというデータもあり、マッチングアプリを通じた出会いは今後さらに一般化していくでしょう。
最後に、どの方法を選ぶにせよ、安全性を最優先に考えることが重要です。無料で広告をブロックしたいという気持ちは理解できますが、それによって個人情報が漏洩したりマルウェア感染のリスクが高まったりするのは本末転倒です。Tinderを安全に快適に利用するためにも、信頼できる方法で広告対策を行いましょう。
運営元が不明確なツールや、過剰な権限を要求するアプリは絶対に使用しないでください。安全なTinder利用のために、この原則は必ず守りましょう。
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