近年、マッチングアプリの普及に伴い、既婚者の利用も目立つようになっています。一般的には独身者が恋愛や結婚相手を探すためのツールとして認識されているマッチングアプリですが、なぜ結婚している人々も利用しているのでしょうか。
その背景には、現代の夫婦関係における複雑な事情や心理的要因が存在しています。
既婚者がマッチングアプリを使う理由｜男女別
既婚者がマッチングアプリを利用する理由は多岐にわたり、男女によってその動機も異なります。これから男女別に3つずつの主要な理由を詳しく説明します。
男性①：セフレを作って風俗代を浮かせたい
既婚男性がマッチングアプリを利用する最も一般的な理由の一つが、経済的な負担を抑えながら性的な関係を求めることです。風俗サービスを利用すると1回あたり約2万円の費用がかかるため、会社員の限られた小遣いでは頻繁に利用するのは困難です。
特にお小遣い制の夫や子供がいて家計を節約したい男性にとって、マッチングアプリでセフレを作ることは「コストパフォーマンスよく性欲を解消する方法」として魅力的に映ります。このような目的で利用する男性は、普通の恋人のようなデートは避け、体目的の関係に特化する傾向があります。
男性②：結婚してモテるようになった自信から
結婚後にモテるようになった男性が、その勢いに乗ってマッチングアプリを使用するケースも少なくありません。女性からすると、既婚男性の落ち着きや経済的余裕は魅力的に見えることが多く、独身時代よりも女性からの扱いが優しくなったり頼られるようになったりすることがあります。
このような経験により自信を持った男性は、異性の目を気にするようになり、マッチングアプリにも興味を持ち始めます。特に学生時代や結婚前の恋愛経験が少なかった男性が、年齢を重ねて収入が上がった30代以降にモテることでセーブが効かなくなるケースは珍しくありません。
男性③：過去の栄光を捨てられない
若い頃にモテていた既婚男性の中には、過去の栄光を捨てきれずにマッチングアプリを使用する人もいます。特にデキ婚などで急に家庭に入った男性は、平凡な日々が続くと昔の華やかな恋愛生活への憧憬が湧いてくることがあります。
マッチングアプリで何人かと関係を持てた場合、「俺ってまだイケるのか」という自信につながり、複数の女性と同時進行で遊ぶなど、女遊びをやめられなくなってしまいます。独身時代に恋人が途切れなかった男性ほど、この傾向が強く見られます。
女性①：夫婦関係のマンネリ化と精神的な刺激を求める
既婚女性がマッチングアプリを利用する主要な理由として、結婚生活のマンネリ化からの脱却があります。長年連れ添うことで安定感が増す一方、毎日が同じルーティンの繰り返しとなり、新鮮味を失いやすくなります。
特に育児や家事に追われる時期は、夫婦間の会話が減少し、「異性としての意識」が薄れていくことも珍しくありません。このような状況で、マッチングアプリは普段の生活にはない刺激やドキドキ感を得られる場として、既婚女性にとって魅力的に映る場合があります。
女性②：パートナーとのコミュニケーション不足による理解者探し
夫婦のコミュニケーションが不足すると、日々の会話が事務的になり、心の距離も広がりやすくなります。「今日は何時に帰る？」といった連絡はあっても、「今日はどんな一日だった？」という感情共有は減少する傾向があります。
心理学的には、夫婦間の情緒的交流が失われると、理解や共感を求めて外部に目が向きやすくなると言われています。このような状況から、マッチングアプリで「気軽に話せる誰か」を求める既婚女性が増えているのです。
女性③：自己肯定感の低下と承認欲求の充足
自己肯定感が低下すると、外部からの承認欲求が強まる傾向があります。特に家庭内で「ありがとう」や「助かったよ」といった肯定的な言葉が減ると、自分の存在価値に不安を感じやすくなります。
マズローの欲求段階説においても、承認の欲求は人間の根源的な動機の一つとされています。マッチングアプリで「いいね」やメッセージをもらうことは、自己価値の再確認として機能し、承認欲求を一時的に満たす手段となっています。
マッチングアプリにいる既婚者の特徴
マッチングアプリを利用する際に既婚者を見分けることは、トラブルを避けるために重要です。これから既婚者に見られる3つの特徴について説明します。
特徴①：身バレ防止機能を多用している
マッチングアプリに潜む既婚者の最も特徴的な行動の一つが、身バレ防止機能の積極的な利用です。この機能により、自分のプロフィールは相手会員からは見ることができず、検索しても出てこないようになります。
興味深いことに、身バレ防止機能を使っている男性は、「一見モテそうなのに、もらったいいねが全くない」という特徴を示します。これは、身バレ防止機能を使っている男性は女性からプロフィールを見られることがないため、当然いいねをもらう機会が全くないからです。
特徴②：プロフィール情報が曖昧で不完全
既婚者は身元がバレることを恐れるため、プロフィール写真を掲載していないことが多く、掲載している場合でも顔がぼやけてはっきりしない写真や顔の一部しか写っていない写真を使用する傾向があります。
また、結婚歴や結婚に対する意志、子どもの有無などの項目を空欄にしていることが多いです。これは、関係を持った後に言い訳をできるようにしているためで、真剣に相手を探している人であれば、ほぼ必ず入力している項目です。
特徴③：連絡やデートの時間に制限がある
既婚者は家族との時間や家庭の事情により、連絡やデートの時間に明確な制限があります。クリスマスやゴールデンウィークなど、一般的に男女が会いたがるイベント時でもデートを断ることが多く、独身であれば予定が空いていることが多い時期でも会えないことが特徴的です。
また、SNSの交換を嫌がったり、電話を嫌がったりする傾向もあります。これは、プライベートで利用するSNSに知らない異性から連絡が来ると、家族から怪しい目を向けられる可能性があるためです。
マッチングアプリで既婚者と遭遇した時の対処法
既婚者と出会ってしまった場合の適切な対処法を知っておくことは、トラブルを最小限に抑えるために重要です。これから3つの対処法について説明します。
対処法①：運営会社への報告と証拠保存
既婚者だと判明した場合、まずマッチングアプリの運営会社に連絡することが重要です。このような行動をとっていること自体が、「私は既婚者と付き合いたくなかった」という証明になります。運営会社に連絡する際は、連絡したことがわかる証拠を残しておくことが推奨されます。
同時に、相手のプロフィール画面をスクリーンショットで保存しておくことも大切です。特に、既婚・未婚を記載する必要のないアプリで「未婚」などと書いていた場合、重要な証拠になります。プロフィール画面は簡単に変更できるため、変更されるたびにスクリーンショットしておくことも有効です。
対処法②：即座に関係を断つ
既婚者だとわかったり、独身かどうか疑わしい事情があったりした場合は、連絡をするのをやめ、きちんと関係を断つことが必要です。既婚者と交際を続けることは危険で、最悪の場合、相手の妻から慰謝料を請求される可能性があります。
また、電話番号がわかっている場合には、今後連絡しないとしても電話番号を削除せずに控えておくことが重要です。トラブル時の証拠として活用できる場合があります。
対処法③：法的手段の検討
マッチングアプリで出会った相手が「既婚者」と知らないまま、結婚を前提にお付き合いし、肉体関係を持ってしまった場合、それは貞操権侵害にあたる可能性があります。貞操権侵害に該当すれば、相手に慰謝料を請求できる可能性があります。
このような状況では、弁護士に相談することが推奨されます。弁護士にご依頼いただければ、ほとんどの場合、相手が既婚者かどうかがわかり、相手が既婚者だった場合には適切な方法で解決することができます。
既婚者専用マッチングアプリはなぜ生まれた？
既婚者専用マッチングアプリが誕生した背景には、複数の社会的要因があります。まず、一般的な婚活や恋愛を目的としたマッチングアプリが既婚者の参加を明確に禁じているという事実があります。過去には、独身を装って一般のマッチングアプリに参加した既婚者が身元が露呈し、インターネット上で個人情報が晒されるというトラブルが相次ぎました。
これを受けて、運営側は独身証明書の提出を求めるなど、参加者の身元確認を厳格化する対策を施し、結果として既婚者は真剣な恋愛系サイトから締め出される形となりました。しかし、既婚者が出会いを求めるニーズは依然として存在していました。
従来の出会い系サイトでは、女性の多くが金銭を目的としており、本気で恋愛関係を築きたいと考えている人々は少数派に留まっていました。このニーズに応える形で生まれたのが、既婚者専用または既婚者も参加可能なマッチングアプリです。
既婚者マッチングアプリの目的は、必ずしも不倫相手を探すことに限定されているわけではなく、配偶者との関係に関する悩みの相談や、既婚者特有の孤独感を共有するなど、精神的な支えを求める場としても機能しています。既婚者同士が安全に、かつ互いの立場を理解した上での出会いを求めることが可能になっています。
既婚者が少ないマッチングアプリ
既婚者の利用を避けたい場合、既婚者対策が強化されているマッチングアプリを選ぶことが重要です。これから既婚者が比較的少ないとされる3つのアプリについて説明します。
①ペアーズ（Pairs）
ペアーズは国内最大級のマッチングアプリで、既婚者の利用を規約で明確に禁止しています。登録時に独身かどうかの同意もあるくらい厳格で、「知らなかった」では通用しません。規約違反になると、一時的な利用停止や強制退会などのペナルティがあり、強制退会になった場合は再登録がほぼ不可能です。
2025年には、マイナンバーカードを活用した本人確認の強化も検討されており、より安全な利用環境の提供に向けた取り組みが進んでいます。運営による24時間365日の監視体制も整備されており、既婚者や危険人物の排除に積極的に取り組んでいます。
②タップル
タップルは2025年4月30日から、マイナンバーカードを活用した「かんたん独身証明」機能を全国で初めて導入しました。この機能により、マイナンバーカードを2回読み取るだけで独身証明が完了し、プロフィールに「独身証明済みマーク」を表示できるようになります。
マイナンバーカードから取得される情報には氏名、生年月日、性別、婚姻関係情報が含まれており、より強固な本人確認を行うことで、さらに安心安全にご利用いただけるサービスを提供しています。この取り組みにより、既婚者が独身と偽って利用するリスクが大幅に軽減されています。
③with
withは心理学を活用したマッチングシステムで知られており、既婚者の利用を規約で禁止しています。同アプリでは性格診断や価値観の合致を重視したマッチングを提供しており、真剣な恋愛を求める利用者が多いことが特徴です。
運営による不正利用者の監視体制も強化されており、通報システムや本人確認の厳格化により、既婚者の利用を防ぐ取り組みが継続的に行われています。独身証明書の提出も可能であり、より確実な身元確認を求める利用者にとって安心できる環境が整備されています。
まとめ
既婚者がマッチングアプリを使用する理由は、男女ともに多岐にわたっています。男性では経済的要因や承認欲求、過去の栄光への執着が主な動機となっており、女性では夫婦関係のマンネリ化、コミュニケーション不足、自己肯定感の低下が主要な要因として挙げられます。
既婚者を見分けるためには、身バレ防止機能の多用、プロフィール情報の曖昧さ、連絡やデートの時間制限などの特徴に注意を払うことが重要です。もし既婚者と遭遇した場合は、運営会社への報告、証拠保存、即座の関係断絶、必要に応じた法的手段の検討が推奨されます。
一方で、既婚者専用マッチングアプリの誕生は、既婚者特有のニーズに応える形で市場が形成されたことを示しています。これらのアプリは単なる不倫の場ではなく、既婚者同士の理解と共感に基づいた関係構築の場として機能している側面もあります。
既婚者の利用を避けたい場合は、ペアーズ、タップル、withなどの既婚者対策が強化されているアプリの利用が推奨されます。特にタップルのマイナンバーカード活用による独身証明システムは、2025年の最新技術として注目されており、より安全なマッチングアプリ環境の構築に貢献しています。
マッチングアプリを利用する際は、相手の素性を慎重に見極め、自身の安全を最優先に考えることが重要です。真剣な出会いを求める場合は、運営体制がしっかりしたアプリを選び、相手との関係を慎重に進めることが成功への鍵となります。
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