マッチングアプリを使った出会い探しにおいて、相手との物理的な距離は重要な要素の一つです。近年のマッチングアプリの普及により、遠方の相手とも出会える機会が増えている一方で、実際に継続的な関係を築くためには地理的な要素を無視できません。
この記事では、マッチングアプリで距離が近い相手を効果的に見つける方法から、遠距離恋愛の現実まで、包括的に解説していきます。
マッチングアプリで相手との距離は重要?
マッチングアプリにおける相手との距離は、恋愛関係の成功に大きく影響する要素です。実際のデータを見ると、その重要性が明確に示されています。
近距離の恋愛が成功しやすい理由
マッチングアプリにおいて、距離が近い相手と付き合う最大のメリットは、会いやすさにあります。近いと会う約束を取り付けやすく、付き合った後も頻繁に会えるというメリットがあります。また、現在地から近い人を探せるので、職場や学校の近くなど、普段の行動範囲内での出会いが期待できます。
距離が近い相手との恋愛では、生活圏が近いということで地元の話題で盛り上がれる可能性が高く、行きつけのお店や飲食店など共通の話題が見つかりやすいという特徴があります。同じ生活圏に住む人であれば生活レベルや文化の違いも少なく、交際する上でのすれ違いリスクも低くなります。
距離の重要性を示すデータ
マッチングアプリ利用者の実態調査によると、恋人探しの際の出会いの場所として、2020年4月以降は「マッチングサービス・アプリ」が42.6%で最も多くなっています。しかし、実際に会った人とのその後について、男女ともに「実際に会ってみたが、それ以降はなにもない」という回答が最多となっており、距離の要因も関係していると考えられます。
一方で、マッチングアプリ利用で付き合ったまたは結婚した経験がある人は38.4%となっており、適切な相手選びができれば成功率は決して低くありません。この成功率を高める要因の一つが、地理的な距離の近さなのです。
心理的安心感の効果
自分の家の近くに恋人がいると、いつでも会いに行くことができるという心理的安心感があります。例えば、風邪を引いて寝込んだとき、夜中に急に寂しくなったとき、お相手が近くにいればすぐに会うことができます。この安心感は、お付き合いをする上でとても重要な要素です。
マッチングアプリで距離が近い相手を見つける方法
マッチングアプリで近距離の相手を効果的に見つけるためには、各アプリの機能を理解し、適切に活用することが重要です。
GPS機能を活用した距離検索
多くの主要マッチングアプリには、GPS機能を使った距離検索機能が搭載されています。この機能を使うことで、現在地から一定の距離内にいる相手を効率的に探すことができます。
- ペアーズの距離検索機能
ペアーズでは、GPS機能を利用した「距離で検索」で検索エリアを絞り込めます。GPSで今いる自分の位置情報を取得すると、現在地から10・30・50・100km圏内のユーザーを探せます。月間ユーザー数約90万人と、マッチングアプリの中では規模は最大級であるため、近所に住んでいる可能性も高くなります。
距離の設定は4段階で選択可能です。- 10km:東京駅⇔渋谷、新宿、池袋など、電車で15分程度
- 30km:東京駅⇔横浜、大宮、所沢くらい、車で30分程度
- 50km:東京駅⇔八王子、横須賀、加須くらい、電車で1時間~1時間半くらい
- 100km:東京駅⇔千葉、茨城、栃木、山梨ぐらい
- タップルの近隣検索機能
タップルは5~150kmの範囲で近隣のユーザーを検索できます。距離の指定は5・10・15・20・30・50・100・150kmと段階的で、近いほど細かく指定可能です。また都道府県を指定し、デートや通話の相手の募集ができる”おでかけ”機能も特徴的で、総じてカジュアルかつ積極的に出会いのきっかけを探せるアプリです。 - Tinderの位置情報機能
TinderもGPS機能で近くの相手を探せ、範囲は現在地から2〜160kmと幅広く、1km単位で指定可能です。男性も無料で利用できる珍しいマッチングアプリで、利用者は若年層が多い傾向にあります。
市区町村での詳細検索
withの地域検索機能
withは今いる場所からの距離で相手を探せるGPS機能はありませんが、居住地を市区町村にまで絞って地域検索することができます。同じ生活圏の人やよく遊びに行く場所にいる人と出会うことが可能です。
- ホーム画面上部の「検索条件を設定する」をタップ
- プロフィール項目で絞り込みの「居住地」をタップ
- 都道府県の横にあるマークをタップ
- 市区町村を選択して検索
コミュニティ機能との連動活用
ペアーズの「距離で検索」は、コミュニティ機能とも連動しています。そのため、「距離で検索」をオンにした後はコミュニティものぞいてみると良いでしょう。距離も近いうえに、趣味や価値観の合うお相手を探すことができます。
withでも、「距離で検索」をオンにしていれば、コミュニティに表示されるお相手もその距離内の人だけになります。同じ生活圏で趣味が同じという人を見つけるにはもってこいの機能です。
おすすめの距離設定
気軽に近くの人と出会いたいなら10kmで検索することをおすすめします。近場で見つからない場合は、少しずつ距離を増やしてみましょう。
- すぐ友を探す場合(10km):だいたい電車で10分程度の距離なので、今から飲みに行こうというお相手に出会える可能性が高い
- 仕事帰りに会える相手を探す場合(30km・50km):30kmなら車で30分程度の距離なので、近くも無く遠くも無く程よい距離
- 程よい距離で相手を探す場合(100km):広範囲での検索が可能
マッチングアプリで遠距離はやめたほうがいいのか?
遠距離恋愛については、メリットとデメリットの両方を理解した上で判断することが重要です。
遠距離恋愛の現実的なデメリット
- 会う頻度の制限
遠距離恋愛で会う頻度について調査したところ、男性・女性ともに「1ヶ月に1回程度」がトップでした。会う頻度が月1回以下の回答を選んだ人数を合わせると、男女どちらも6割を占めており、遠距離恋愛では多くの人が頻繁に会えていないことがわかりました。 - 経済的負担
遠距離恋愛の最大のデメリットは、会いに行くために時間や交通費がかかることです。会いたいときに会いにくく、不安を感じる方も多いでしょう。 - 継続期間の短さ
遠距離恋愛が続いた期間について、男性の場合、「半年〜1年以内(35人)」が最多で、「1〜3年(34人)」と「半年以内(26人)」も約3割と同程度でした。3年以上続いた人はわずか5人なので、9割以上の人が3年以内に遠距離恋愛を解消していることがわかります。
女性の場合も、「半年以内(36人)」がもっとも多く、「半年〜1年以内(32人)」と「1〜3年(21人)」も多数を占めています。3年以上続いた人は11人で、9割ほどの人が3年以内にふたりの関係が変化していることがわかります。
遠距離恋愛のメリット
一方で、遠距離恋愛には以下のようなメリットもあります。
- 出会いの選択肢の拡大
マッチングアプリで中距離・遠距離の異性を対象に入れると、出会いのチャンスが何倍にも増えます。よい出会いに恵まれない方は、地域を広げて探してみることが有効です。 - 依存しすぎない関係
実際に交際がスタートしてからは、依存しすぎずに交際できる、1人の時間を充実させられるなどのメリットがあります。距離があることがスパイスとなり、よい関係を継続しやすいのも遠距離恋愛の魅力です。 - 身バレしづらい
遠距離の相手を探すことで、地元での身バレリスクを軽減できます。
遠距離恋愛成功のポイント
遠距離恋愛を成功させるためには、以下の点が重要です。
- 事前の意思確認
片方に遠距離恋愛をするつもりがなければ、恋愛は成立しません。メッセージやプロフィールを通して、遠距離恋愛を視野に入れていることを伝えておきましょう。 - コミュニケーションの頻度
こまめに連絡や通話をすることが重要です。1回1回のやりとりが短くても構わないので、なるべくこまめに連絡するようにしましょう。 - 会う頻度の調整
1カ月以上会えないと気持ちが離れやすいため、最低でも月1回は会えるようにすると良いです。
近くの人と出会いやすいマッチングアプリ
距離を重視して相手を探したい場合、適切なアプリ選択が成功の鍵となります。
①ペアーズ(Pairs)
- 会員数と実績
ペアーズは累計2,000万人以上の会員数を誇る、国内最大級のマッチングアプリです。月間ユーザー数約90万人という規模の大きさにより、近所にペアーズのユーザーが住んでいる可能性も高くなるため、近所の人ともマッチングしやすいといえます。 - 料金体系
男性の月額料金は3,700円から、女性は完全無料です。長期プランほどお得になり、12ヶ月プランなら月額1,650円まで下がります。 - 年齢層と利用目的
主な年齢層は20代から30代で、恋愛目的が72.6%、結婚目的が19.6%となっています。真剣な出会いを求める人が多いのが特徴です。 - 距離検索機能
GPS機能を使った距離検索で、10・30・50・100km圏内のユーザーを探すことができます。コミュニティ機能とも連動しているため、距離が近く、かつ趣味や価値観の合う相手を効率的に見つけることができます。
②タップル
- 特徴と会員数
タップルは累計会員数2,000万人を誇り、特に若い世代に人気のマッチングアプリです。会員の66%が20代で、25%が30代という年齢構成になっています。 - 料金
男性の月額料金は3,700円から、女性は完全無料です。無料キャンペーンから、7日間程度、男性でも無料で利用可能な場合があります。 - 独特の機能
タップルには「おでかけ機能」という独特の機能があり、今日・明日・週末などに会える人を探せます。地域を指定してデート募集ができるため、近所で気軽に会える相手を見つけやすいのが特徴です。 - 距離設定
5~150kmの範囲で近隣のユーザーを検索でき、距離の指定は5・10・15・20・30・50・100・150kmと細かく設定可能です。
③with(ウィズ)
- 年齢層と特徴
withは会員数の70%が20代で、利用目的は真剣な婚活よりも恋愛・恋人を探している人が多いです。心理テストや性格分析などのユニークな機能が特徴で、コンテンツを楽しみながら恋活ができます。 - 会員数
累計会員数は約1,000万人で、1日10万組以上がマッチングしている実績があります。 - 料金
男性の月額料金は3,960円から、女性は完全無料です。 - 地域検索機能
withの特徴は、居住地を市区町村まで絞って検索できることです。他のアプリが都道府県までしか絞れない中、withなら市区町村まで検索可能で、通勤エリアや生活圏内など、自分の行動範囲でリアルに会える相手を探せます。 - 相性診断機能
心理テストや性格分析から相性の良い相手を探せるため、距離だけでなく内面の相性も重視したい人におすすめです。
まとめ
マッチングアプリにおける距離の重要性について解説してきましたが、近距離の相手との恋愛には多くのメリットがあることが明確になりました。会いやすさ、共通の話題の豊富さ、心理的安心感など、距離が近いことで得られる利点は恋愛関係の継続に大きく寄与します。
遠距離恋愛については、9割以上の人が3年以内に関係を解消しているという現実があり、継続の難しさが数字として表れています。しかし、出会いの選択肢を広げるという意味では価値があり、適切な準備とコミュニケーションがあれば成功の可能性もあります。
近くの相手を効果的に見つけるためには、ペアーズ、タップル、withなどの主要アプリの距離検索機能を活用することが重要です。特にペアーズの会員数の多さ、タップルのおでかけ機能、withの市区町村レベルでの検索機能は、それぞれ異なる強みを持っています。
最終的には、自分の恋愛スタイルや生活環境に合わせて、距離を含めた条件設定を行うことが成功への近道となるでしょう。近距離の相手との安定した関係を望むか、遠距離でも理想の相手との出会いを求めるかは個人の価値観によりますが、データに基づいた判断材料を持つことで、より良い選択ができるはずです。
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