マッチングアプリは今や累計会員数2,000万人を超えるサービスも珍しくない状況です。
一方で、ユーザー増加と比例して個人情報流出、ロマンス詐欺、ぼったくりなどのトラブルも急増しています。
本記事では直近3年間(2023〜2025年)の主な事件を振り返り、被害を避けるための具体策と安全性の高いアプリを紹介します。
2025年|マッチングアプリ事件簿
2025年は「情報漏洩」と「詐欺・ぼったくり」の深刻化が顕著でした。これから3つの代表例を説明します。
その① 女性向けアプリ「Tea」72,000枚の画像流出
2025年7月、米国発アプリ「Tea」の旧サーバーが公開状態となり、本人確認用自撮りやID写真など約72,000枚が外部に漏洩。一部写真には位置情報も残り、SNS上で被害者の居住地が特定される二次被害も発生しました。開示された顔画像はディープフェイク悪用の恐れが指摘されています。
その② ぼったくりグループ「トクリュウ」事件
2024年9月〜2025年5月、マッチングアプリ経由で男性をバーへ誘導し計54人から約8,000万円を巻き上げた男女グループが逮捕。酒を薄めて大量注文させ、支払い不能になるとATMや質店へ連行する手口で、警視庁がアプリ事業者に対策を要請しました。
その③ SNS型ロマンス詐欺で3,000万円被害
宮城県塩釜市の40代看護師が投資アプリを装う詐欺で約3,000万円を送金。最初に少額の“配当”を受け取り信用させる典型的手口で、暗号資産購入を指示されたという。静岡県でも暗号資産1910万円詐取事件が同時期に発生し、全国的に被害が拡大しています。
2024年|マッチングアプリ事件簿
2024年は投資詐欺被害が前年比3倍超の約1,268億円に達し過去最悪を記録しました。代表的な3件を紹介します。
その① FX投資を装い1,000万円以上詐取
山形県上山市の40代男性が、LINEへ誘導した女性に投資サイトを紹介され13回で1,000万円を送金。出金を試みると「税金が必要」と追加請求され連絡が途絶。警察は「直接会わない相手の投資話は詐欺」と警鐘を鳴らしています。
その② 「ネットショップ開設」で3,660万円被害
兵庫県宝塚市の50歳男性はアプリで知り合った女性から副業を勧められ、約3,700万円を振込。当初は利益入金があったが途中で途絶え不審に思い通報。受取口座が複数あったことから組織的犯行とみられています。
その③ 心斎橋ボッタクリバー186,000円請求
大阪・東心斎橋でTinder経由の女性に誘われバーへ入店。ゲームと称し1本2,500円のショットを34本注文され、深夜に198,900円をカード決済。クレジット会社への異議申立てで全額返金されたものの、被害相談先が限定的な点が課題として浮上しました。
2023年|マッチングアプリ事件簿
黎明期から指摘されていた殺人・詐欺・ぼったくりが顕在化した年です。
その① SNS嘱託殺人:小樽女子大生事件
小樽市の女子大生(22)がSNSで知り合った男に「自分を殺して」と依頼、男は嘱託殺人罪で起訴。被害者はメンタル不調を訴えており、匿名性の高いアプリが自殺ほう助に悪用された典型例です。
その② 暗号資産共同運用詐欺7,700万円
岐阜県の50代女性が「30代男性」を名乗る相手に1か月で27回送金、約7,700万円を失う。やり取りはアプリ外のSNSのみで、運営側の検知が及ばなかった。
その③ 新宿歌舞伎町ぼったくり急増
2023年、歌舞伎町のぼったくり相談150件中110件がマッチングアプリ経由。警視庁は運営4社を招き不正利用防止を要請したが、翌年も被害は拡大しました。
マッチングアプリを安全に使うための注意点
これから3つの注意点を説明します。
注意点① 本人確認書類は二次利用を想定して提出
自撮り+ID画像流出は一度漏れれば変更不可。提出前に下記のような運営会社を選ぶことが重要です。
- 「画像は即時暗号化・分離管理」と明記している事業者を選択
- 不採用書類は24時間以内に完全削除と案内されているか確認
個人情報の二次流出は悪用リスクが高いため、必ず規約を確認しましょう。
注意点② メッセージの早期LINE移行は赤信号
ロマンス詐欺の約94%はLINEへの移行後に発生しています。以下のような特徴が見られる場合、注意が必要です。
- アプリ内で十分な信頼関係が築かれる前に他SNSへ誘導される
- 職業が軍人・医師・投資家・高収入など不自然に夢のある設定
- 日本語が不自然、翻訳ツールを用いているような文章
こうした相手には絶対に個人情報を伝えないよう心がけましょう。
注意点③ 初対面で指定された店は事前検索
ぼったくり店の多くはGoogle検索で「店名+料金」などを調べると過去の被害報告が見つかります。
- 口コミやレビュー数が極端に少ない店舗は避ける
- 女性が繰り返し高額ショットを注文する展開があれば要注意
- 違和感があれば即時に退店すること
少しでも不安を感じたら、その場で離れる勇気を持ちましょう。
安心安全に出会えるおすすめマッチングアプリ
最新の会員規模・料金・安全対策などを比較し、下記5つを厳選しました。
①with(ウィズ)
- 累計会員数:約1,000万人
- 心理テストによる相性重視マッチング
- 24時間365日の監視体制・サポートあり
- 料金:男性3,960円/月、女性は基本無料
メンタリストDaiGo監修の診断テストや、迷惑行為への厳しい対応で安心して使えます。
②タップル
- 累計会員数:約2,000万人(2025年現在)
- 20代利用者が多く気軽な出会い向け
- AIによる悪質ユーザー検知システムを導入
- 料金:男性1,817~4,800円/月、女性無料
幅広い趣味タグで気軽な交流ができ、異常行動検知も強化されています。
③ペアーズ
- 累計会員数:2,000万人以上(国内最大級)
- 月間1.3万人以上が恋人成立
- マイナンバーIC認証で本人確認を大幅強化
- 料金:男性3,700円/月、女性無料
安心のユーザー数と高い承認制度、真剣な出会いを希望する人におすすめです。
④バチェラーデート
- 完全審査制・顔写真非公開システム採用
- 毎週1回、AI自動マッチングによる1対1デート設定
- 無断キャンセルには罰金で安心
- 料金:男性9,800円~、女性無料
ハイスペック層や顔出しが不安な方にも最適です。
⑤マリッシュ
- 累計会員数:約400万人
- 再婚/シングル・バツイチ向け専門アプリ
- プロフィール項目に貯蓄や扶養など再婚向け配慮あり
- 料金:男性3,400円/月、女性無料
シングルマザー・ファザー応援プログラムなど独自支援も充実しています。
まとめ
- 2025年は情報漏洩やぼったくり・組織的詐欺の増加が明るみに
- 2024年は投資詐欺が爆発的に増加
- 2023年は殺人や巨額詐欺、ぼったくり被害の土壌が形成
被害を避けるためには
- 本人確認徹底したアプリを選ぶ
- アプリ内で完結し、外部SNSへの早期移行を避ける
- 口コミや評判を必ず確認する
これらを徹底し、信頼できる運営が提供する大手アプリを利用しましょう。正しい知識と警戒心を持ち、安全で充実した出会いを楽しんでください。
コメント